2013年6月9日日曜日

英語を話す初めての世代

知り合いがクリスチャンの学校で子供に英語を教えるというので、学校を見学しに行きました。
子供たちの多くはいわゆるスラムに近いところで生活し、彼らの親の多くはバンガロール以外の地域から土木作業員などの低賃金で働く労働者としてやってきて、狭い部屋にひしめき合うように生活している家族です。

何世代にもわたって、そのように生活してきた家族は、インドでは事実上コミュニケーションの共通言語になっている英語を話すことができません。近代化していくインドでは、英語を話せることがお給料の良い仕事への第一歩であることは言うまでもありません。

親は毎日の生活が精一杯のため、わずかでもお金のかかる学校に子供を行かせたがらないそうです。私が見学に行った Nirikshea では、制服やノートなどの多くを無料で提供しています。

朝食の時間から子供たちを引き取り、オートミールの入った朝食を食べさせ、午前中英語や算数などを教えた後、昼食を与えてから帰宅させるという活動をしています。貧困層に生まれたからそのまま親と同じような生活を送るという貧困の連鎖を改善する取り組みが行われています。クラスはgrade5まで、約120名の子供たちが通っています。子供たちはそれぞれの家族で英語を話す初めての世代。未来を変える可能性を秘めています。

私が見た限り、学校の子供たちは元気そのものでした。大きな目で学校に来た「外国人」を好奇心一杯に見つめ、大きな声で、「Good morning aunty(おはようございます。おばさん)」と挨拶し、楽しそうにしていました。正直、おばさんと言われるのは心外でしたが、仕方ありません。

クラスの中には、精神的、身体的に障害があるのか、授業についていけない子供たちがおり、彼らのためにテラスで特別クラスが設けられていました。ちょうどアメリカの学生がボランティアで参加して授業を手伝っていました。隣で建設作業の騒音がけたたましく響く中、先生も声を張り上げつつの授業。落ち着きのない子供は先生のいうことを聞かず、鼻歌を歌っていたりします。

先生もボランティアの方々ですが、おそらく教師の経験があるのでしょう、子供の扱い方は手慣れており、授業も楽しいものでした。最近色々忙しくなってきたのに、限られた時間ですが時々通って小学校前の子供たちと交流してみることにしました!ちょっとドキドキ、、、。

Nirikshea に寄付やボランティアで興味のある方は是非ご連絡ください。

↓我が家は子供がいないので、子供と触れ合う機会ができて嬉しいです!応援よろしくおねがいします!
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8 件のコメント:

  1. >「Good morning aunty(おはようございます。おばさん)」と挨拶し、
    楽しそうにしていました。
    正直、おばさんと言われるのは心外でしたが、仕方ありません。

    思わずクスッとしてしまいましたが
    私も間違いなくauntyです^^

    うちも子供がおりませんので、今の子供達が
    学校でどのように学んでいるのかをまったく知りません。。
    と言うか・・・興味がありませんでした。
    でも、近頃、年をとるにつれ--;
    今の子供達がどのような授業を受けてるのか気になることもあります。
    子供には親以外にもロールモデルになるきちんとした大人の
    存在が必要だと思いますので、どんな先生がいるのかも
    興味あります。

    ここ何年も子供との接触ってほとんどありませんので
    私もいざとなったら緊張すると思いますね。
    何も話せないかも??

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  2. ぽこみさんも子供なしですか!一緒ですね。
    私も、学校に近寄ること自体がなくて遠慮していたのと、英語で何て言うのかわからないことから、自分から集団に向かっては話しかけませんでした。それは次回に、、、。笑。

    実は子供たちのエネルギーに圧倒されて、初めて4歳の子供たちの集団(30人くらい)を見たとき、もちろんあちらもこっちをチラ見していて、あまりにもかわいくて、不覚にも思わず涙が出てしまいました。
    実際育てるとなると甘いことばかりじゃないのでしょうけど、母性というのはDNAに刻まれているんだと思います!

    子供を持つお母さん方の話を聞いたとき、学校の先生がイギリスとインドでは異なるようで、影響が大きいと話していました。親に限らず大人は見られていますよ。子供のロールモデルになれるような大人になれたら素敵だなって思います。

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  3. はじめまして、突然お邪魔してすみません。インドの教育事情について関心があるのでとても興味深く拝読しました。この学校は完全無料なのですか。それでこれだけ立派な施設で運営されているのに驚きました。HPを見ると外国からの寄付も受け付けられるように申請中となっていますので、今は国内の寄附だけで運営されているようですね。インドでは特にキリスト教系の学校は立派というか、学校らしい体裁を整えた学校が多いような印象があります。かといってここも特に宗教教育に力を入れているというわけではなさそうですね?子供たちのお祈りの仕方が仏教のように手を合わせている写真があって印象的でした。教師の方はインド人女性が多いようですが、無報酬なのでしょうか?

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  4. Michiさん、はじめまして。インドの教育事情に関心があるのですね!お役に立てて嬉しいです。私はインドの学校を見ていないのでわかりませんが、キリスト教の学校は寄付を集めやすいのかもしれませんね。

    宗教教育に関しては、確か食事の前にお祈りの時間が設けられています。個人的にはこれは立派な宗教教育だと思っています。この辺も質問したら面白いかもしれません。

    ご質問の無料かと報酬に関しては明日行く予定なので質問してみますね。

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  5. kussieさん、お返事ありがとうございます。

    とても立派な学校のようにお見受けしましたが、貧困層の子供を積極的に受け入れていて学費収入にあまり頼れず、寄付で運営が成立しているところに難しさのようなものも感じたので、教師の方の報酬の有無に興味を感じた次第です。

    宗教教育については、インドでは特にキリスト教については一定の警戒感があるように思いますので、学校でヒンドゥの児童にどこまでキリスト教的なもの(食事前のお祈りの仕方など)をさせるのかについては、何か配慮があるのかな?と思った次第です。

    突然お邪魔し、ぶしつけな質問をしてしまって申し訳ありません。

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  6. Michiさん、こんにちは。質問いただくと調べたり考えたりするきっかけになるので大歓迎ですよ!

    学校は大きな一軒家を学校として利用しており、写真で見るほど立派ではありません。運営はNGOで海外からの寄付を集めています。

    私と一緒にボランティアをしているオランダ人の女性は朝食のオートミールを調達していると言っていましたし、先日はアメリカの企業から人が訪問していたので、企業からの支援もあるようです。

    インドでの宗教ですが、インドでは複数の宗教が元々ありますし、ヒンズー教の中でもどの神を崇めるか人によって違うので、誰が何を信じるかは比較的自由な気がします。ただ、家族での団体行動が多いため、家族の中で一人だけ違う宗教となると軋轢を生じるかな、という気もします。

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  7. kussieさん、お返事ありがとうございます。すでに海外からの寄付の受けているのですね。サイトには受け入れる児童が増えて引っ越しを考えているようなことが書かれてありますね。インドの私立学校の中には、貧困層の家庭の児童を受け入れるのを拒否するような学校もあると聞きました。このようなカースト社会と少し距離を置いた外国人が多く運営に関わる学校だと貧困層の児童の教育に力を入れられるのかもしれませんね。ありがとうございました。

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  8. Michiさん、肝心の回答を書いたつもりが消えてますね。あらら。

    学校は全く無料というわけではありません。
    また、教師の方には多い金額ではありませんがお給料が支払われています。

    この学校のような支援が実を結び、カーストに縛られず、個人の可能性を追求できるようになったらいいなと思います。

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